VerdantTear
VerdantTearは、長い年月にわたり成長を続けてきた巨大な森の深部に形成され、その森と関係を保ちながら成長する宝石である。
「森の心臓」とも呼ばれているが、生物の心臓と同じ働きをするという意味ではない。
一つの森に形成されるのは一個体のみとされ、複数の個体が確認された事例は報告されていない。
外観と季節の変化
形は涙を思わせる小さなしずく状で、色彩は緑系統を基調とする。
成熟した個体は透明度と光沢が高く、内部には葉脈に似た模様が見られる。
自ら光を放つことはないが、外からの光を透過・散乱し、内側から緑の光が広がるように見える。
色彩は周囲の季節変化に応じて移り変わる。
春には淡い新緑色、夏には深い青緑色、秋には橙や赤を交えた色、冬には青白い色合いを示す。
春に緑から淡い桜色への変化が現れる個体も、ごくまれに確認されている。
森との関係
VerdantTearは、形成後も元の森と結びついている。
森の状態が健全なときは宝石も成熟し、森林環境が損なわれると、濁りや傷、作用の弱まりなどが現れる。
宝石を森から取り出しても、短期間では変化が見えない場合が多い。しかし、取り出された宝石と元の森は、非常に長い時間をかけて衰えていく。
傷ついた宝石だけを直接修復しても、元の状態に戻ることはない。
森そのものの環境が回復した後に、宝石にも再び変化が現れる可能性がある。その場合も、過去の損傷による傷や濁りが残る場合がある。
観測される性質と研究
宝石のある森の中心に近づくと、周囲の音が次第に遠ざかるように感じられる。
この感覚には、実際の音の変化だけでなく、観測者の知覚も関係している可能性がある。
近くでは生物が落ち着きやすくなり、植物の生命活動が安定・促進される傾向も見られる。
ただし、感情を強制的に変えたり、死滅した森を宝石だけで蘇らせたりする作用は確認されていない。
VerdantTearは自然の森林環境で形成され、人為的に作り出す方法は確認されていない。
形成には数百年以上を要するが、詳しい生成過程や森との相互作用の仕組みは未解明である。
森から取り出すこと自体が対象に長期的な影響を与えるため、研究は現地での観測が中心となる。
伝承
VerdantTearには「精霊の涙が結晶化したもの」という伝承がある。
また、完全な個体は失われた森を蘇らせるとも語られている。
これらは伝承であり、その由来や森林再生能力が研究によって確認された事実ではない。
